京都非公開文化財特別公開2026秋|32か所の期間と見れる国宝

2026年秋の京都非公開文化財特別公開(第62回、京都古文化保存協会の主催)は、10月30日から12月6日まで、京都市・八幡市・亀岡市と京都北部の計32か所で開かれます。ただし32か所が同時に開くわけではなく、寺社ごとに期間がばらばらです。

国宝の建物が公開されるのは上賀茂神社・下鴨神社・知恩院三門・東寺五重塔・石清水八幡宮の5か所で、東寺は五重塔の初層内陣まで入れます。東寺は11月8日、知恩院は11月13日で終わり、石清水八幡宮は11月14日からの公開です。5か所すべてを見るなら、11月8日までに市内で東寺・知恩院・上賀茂神社・下鴨神社を回り、11月14日以降に八幡市の石清水八幡宮へ行く、2回に分けた日程になります。

寺社(地域)公開期間(2026年秋)見れる国宝・重要文化財拝観料・注記2026年春の公開
上賀茂神社(京都市)10/31〜12/6本殿(国宝)、権殿(国宝)、高倉殿(重文)大人1,000円あり
下鴨神社(京都市)10/31〜12/6本殿(国宝)、三井神社・大炊殿・神服殿(重文)大人1,000円あり
東寺講堂・五重塔(京都市)10/31〜11/8五重塔初層内陣(国宝)、立体曼荼羅(国宝・重文)、講堂(重文)大人1,200円、受付8時〜16時30分五重塔はあり
知恩院三門(京都市)10/31〜11/13三門(国宝)、宝冠釈迦如来像・十六羅漢像など(重文)大人1,000円三門はなし(大方丈などを公開)
冷泉家(京都市)10/30〜11/3冷泉家住宅(重文)大人1,000円なし
廬山寺(京都市)11/20〜12/6阿弥陀如来及両脇侍坐像(重文)12/3は受付正午まであり
石清水八幡宮(八幡市)11/14〜12/6御本社(国宝)大人1,000円あり(前半)
正法寺(八幡市)11/14〜11/23本堂・大方丈・阿弥陀如来坐像(重文)受付10時〜15時なし
宝林寺(亀岡市)11/14〜11/29阿弥陀・薬師・釈迦の各如来坐像(重文)の御開帳大人1,000円、初公開なし
法常寺(亀岡市)11/21〜11/29後水尾天皇の宸翰(重文)初公開、11/24〜26休止なし
松尾寺(舞鶴市)11/14〜11/23普賢菩薩像(国宝)要予約、800円あり
安国寺(綾部市)11/21〜11/23本尊釈迦三尊坐像・地蔵菩薩半跏像(重文)受付10時〜15時なし
浦嶋神社(伊根町)10/31〜12/1浦嶋明神縁起絵(重文)11/3・15・22・23・27〜29休止あり

表は京都古文化保存協会の案内(2026年10月時点)と開催要項(京都市・八幡市版は8月20日現在、亀岡市・北部版は9月18日現在)から、国宝・重要文化財が公開される13か所を抜き出したものです。拝観料は大人の額で、中高生は500円(東寺は高校生700円)。協会は内容が変わる場合があるとしているので、出かける前に協会のサイトで確かめてください。

2026年秋に国宝・重要文化財が見れる寺社

32か所のうち、協会の要項で国宝か重要文化財と明記されているのは13か所です。国宝と重文がどう違うのかは国宝と重要文化財の違いを見てください。

国宝の建物が公開されるのは5か所。上賀茂神社では本殿と権殿の2棟が公開され、神職の案内も随時あるそうです。下鴨神社は本殿のほか、三井神社・大炊殿・神服殿という重文の建物も回れます。両社の国宝本殿の違いは上賀茂神社と下鴨神社の比較に書きました。

知恩院は三門そのものが公開の対象です。中の宝冠釈迦如来像・善財童子像・須達長者像・十六羅漢像はいずれも重文で、天井画も公開されるそうです。

東寺は五重塔の初層内陣と講堂の2か所で、講堂には国宝と重文が混ざった立体曼荼羅が並びます。如来・菩薩・明王・天の見分け方を知っておくと、講堂の仏像の並びが読み取りやすくなります。見分け方は如来と菩薩の違いにまとめました。

石清水八幡宮は御本社が国宝で、織田信長が寄進したという「黄金の雨樋」も公開の目玉に挙がっています。

京都北部の松尾寺では、国宝の普賢菩薩像が公開されます。建物以外の国宝が挙がっているのは、東寺の立体曼荼羅とこの普賢菩薩像だけです。松尾寺は事前予約が必要なので、ほかより先に日にちを決めておきましょう。

重文の仏像を見たいなら、亀岡の宝林寺が狙い目です。阿弥陀・薬師・釈迦の如来坐像3体がいずれも重文で、御開帳として初公開されます。廬山寺の阿弥陀三尊、八幡の正法寺の阿弥陀如来坐像、綾部の安国寺の釈迦三尊も重文です。

国宝の建物を優先するなら、東寺が閉じる11月8日までに市内の4か所を回ります。知恩院は11月13日、上賀茂神社・下鴨神社は12月6日までなので、東寺に合わせれば間に合います。石清水八幡宮は11月14日からで、東寺・知恩院と同じ日には組めません。

協会の要項が世界遺産としているのは、上賀茂神社・下鴨神社・東寺の3か所。世界遺産の社寺の特別公開をまとめて見たい人も、11月8日までに組んでおけば3か所とも押さえられます。

前半と後半で入れ替わる公開期間と1日で回れる日

会期は10月30日から12月6日までと長めですが、京都市内の公開先13か所は前半と後半で顔ぶれが大きく入れ替わります。冷泉家・東寺・信行寺・知恩院は11月13日までに終わり、廬山寺・誓願寺・宝蔵寺・光雲寺は11月20日以降に始まるからです。上賀茂神社・下鴨神社・麟祥院・久昌院・表千家北山会館(協会の案内では12月6日まで)は、前後半にまたがって開いています。

地域寺社公開期間主な公開内容と注記
京都市冷泉家10/30〜11/3冷泉家住宅(重文)
京都市上賀茂神社10/31〜12/6本殿・権殿(国宝)
京都市下鴨神社10/31〜12/6本殿(国宝)
京都市表千家北山会館10/31〜12/6(8月の要項では11/6まで)初公開、受付9時30分〜16時
京都市東寺(講堂・五重塔)10/31〜11/8五重塔初層内陣(国宝)、立体曼荼羅
京都市信行寺10/31〜11/911年ぶり、伊藤若冲筆「花卉図」(天井画)
京都市知恩院三門10/31〜11/13三門(国宝)
京都市麟祥院11/3〜12/617年ぶり、春日局関連の寺宝
京都市久昌院11/13〜11/308年ぶり、建仁寺山内
京都市誓願寺11/20〜11/2910年ぶり
京都市宝蔵寺11/20〜11/2910年ぶり、伊藤若冲筆「竹に雄鶏図」「髑髏図」
京都市廬山寺11/20〜12/6阿弥陀三尊(重文)
京都市光雲寺11/28〜12/68年ぶり
八幡市善法律寺11/14〜11/21初公開
八幡市正法寺11/14〜11/23本堂・大方丈(重文)
八幡市石清水八幡宮11/14〜12/6御本社(国宝)
八幡市松花堂庭園・美術館11/14〜12/6庭園(国名勝)、11/16・24・30休止
亀岡市出雲大神宮11/14〜11/28初公開、11/21〜23休止
亀岡市神蔵寺11/14〜11/29初公開、本尊薬師如来の御開帳
亀岡市宝林寺11/14〜11/29初公開、如来坐像3体(重文)
亀岡市穴太寺11/14〜11/29初公開
亀岡市法常寺11/21〜11/29初公開、11/24〜26休止
亀岡市亀山城址11/21〜11/30初公開、受付は決まった時刻のみ
伊根町浦嶋神社10/31〜12/1浦嶋明神縁起絵(重文)、休止日あり
伊根町護聖寺11/14〜11/29の土日祝受付は9時と10時30分
伊根町浄国寺11/14〜11/29の土日祝初公開、受付は12時30分と14時
宮津市成相寺11/21〜11/23初公開、五重塔初層、入山料が別
宮津市大頂寺11/22〜11/24京極家と本庄家の菩提所
舞鶴市善福寺11/20〜11/24茅葺屋根の本堂
舞鶴市松尾寺11/14〜11/23普賢菩薩像(国宝)、要予約
綾部市安国寺11/21〜11/23釈迦三尊坐像(重文)
綾部市正暦寺11/14〜11/29秘仏観音菩薩像の御開帳

前半で市内の公開が一番多く重なるのは11月3日(祝)です。冷泉家の最終日で麟祥院の初日にあたり、東寺・信行寺・知恩院・上賀茂神社・下鴨神社・表千家北山会館と合わせて8か所が開いています。国宝の建物4か所と冷泉家を同じ日に組めるのは、10月31日から11月3日までの4日間に限られます。

後半の山は11月28日(土)と29日(日)。光雲寺が始まり、誓願寺・宝蔵寺はまだ開いていて、久昌院・廬山寺・麟祥院・上賀茂・下鴨と合わせて少なくとも8か所が重なります。

若冲が目当てなら、前後半で2回に分けるしかありません。信行寺の天井画は11月9日まで、宝蔵寺の掛軸は11月20日からで、両方が開いている日は1日もないからです。

表を読むときは、会期全体ではなく寺社ごとの期間を見てください。「12月6日まで」と聞いて12月に行くと、市内で開いているのは上賀茂・下鴨・麟祥院・廬山寺・光雲寺などに限られます。

八幡・亀岡・京都北部は日付が限られる

八幡市の4か所は、そろって11月14日から始まります。善法律寺が11月21日、正法寺が11月23日に終わるので、4か所を1日で回れるのは11月14日から21日の間。ただし松花堂庭園・美術館は11月16日が休みです。

亀岡市の6か所は、要項ではすべて初公開。休止日が寺ごとに違うのが厄介で、出雲大神宮は11月21日から23日、法常寺は24日から26日に拝観を休みます。6か所がそろって開いているのは11月27日(金)と28日(土)で、28日は出雲大神宮の受付が午後3時の1回だけだと協会は案内しています。

京都北部の9か所は、舞鶴・綾部・宮津・伊根の4市町に分散。伊根の護聖寺と浄国寺は土日祝の7日間しか開かず、受付も1日2回の決まった時刻だけ。浦嶋神社は護聖寺・浄国寺が開く日のうち11月15日・22日・23日・28日・29日が休みなので、伊根の3か所がそろって開くのは11月14日と21日の2日だけです。

北部で一番多く重なるのは11月21日から23日の3連休です。成相寺と安国寺はこの3日間しか公開せず、松尾寺も23日で終わります。北部は1日で全部を回ろうとせず、国宝の松尾寺か初公開の成相寺のどちらかを軸に決めると日程が組めます。

拝観料・受付時間と予約が要る寺

拝観料は1か所ごとにかかり、大人1,000円・中高生500円が基本。受付は午前9時から午後4時までです。

この基本から外れるところだけ押さえておけば足ります。東寺は大人1,200円・高校生700円で、受付は午前8時から午後4時30分。松尾寺は拝観料が800円で、事前予約がないと入れません。成相寺は拝観料とは別に入山料500円が要ります。

予約は基本的に要らないものの、15名以上の団体は事前に協会へ連絡するよう求められています。受付の時刻が決まっているところ(出雲大神宮・亀山城址・正暦寺・護聖寺・浄国寺・成相寺)は、その時刻を先に決め、前後にほかの寺社を入れる順で組みましょう。

春と秋の違い・京の冬の旅との違い

春の特別公開との違い

2026年春の特別公開は2段に分かれていました。協会の案内では、前半が3月1日から4月12日、後半が4月25日から5月10日です。秋は10月30日から12月6日の1段だけで、会期は春のほうが長めでした。

春秋の両方に出た社寺も多く、上賀茂神社・下鴨神社・東寺五重塔・廬山寺・石清水八幡宮・松尾寺・善福寺・浦嶋神社・護聖寺・大頂寺の10か所がそうです。2026年は春秋の両方に出ていたので、秋に逃しても次の春にまた機会があるかもしれません。

逆に、初公開や「17年ぶり」「11年ぶり」と付く寺は、次がいつになるか読めません。

迷ったら、亀岡の6か所のような初公開や、麟祥院・信行寺のような久しぶりの公開を先に入れておくと、次の機会を待たずに済みます。

2026年10月時点で、2027年春の内容はまだ発表されていません。2026年の例でいうと、協会のサイトに春の終了の告知が出たのが5月11日、秋の開催の告知が出たのが8月7日でした。次の回の告知も、この時期を目安に協会のサイトを確かめるとよさそうです。

京の冬の旅・夏の旅との違い

項目京都非公開文化財特別公開京の冬の旅京の夏の旅
特別公開の主催京都古文化保存協会公開寺社・京都市・京都市観光協会公開寺社・京都市・京都市観光協会
季節春と秋冬夏
2026年の回と期間秋は第62回、10/30〜12/6第60回、1/9〜3/18第51回、7/10〜9/30

名前の似た催しに「京の冬の旅」と「京の夏の旅」があります。京都市観光協会の案内では、冬・夏ともに特別公開を主催するのは公開する寺社と京都市・京都市観光協会です。冬の旅は、キャンペーン全体を京都市・京都市観光協会・JRグループが主催しています。

どちらも、京都古文化保存協会が主催する春と秋の特別公開とは別の催しです。

2026年の夏の旅にも上賀茂神社と下鴨神社が入っていたので、同じ社寺が季節を変えて両方に出ることがあるようです。案内を見かけたら、主催者の名前で春秋の特別公開か冬夏の旅かを見分けると迷いません。

参考